TOKYO PRO Marketは、東京証券取引所が運営する株式市場の1つであり、プロ投資家向けの株式市場です。上場への間口が広いTOKYO PRO Marketが、上場を展望する企業の一つの選択肢としてこれまで以上に注目されています。
TOKYO PRO MarketにおけるIPO推移
TOKYO PRO Marketへの上場会社数は年々増加し、近年上場市場全体のIPO件数が減少する中でも二桁を維持しています。2022年10月末時点でのIPO件数は既に前年度越えの16件と堅調に増加しています。
IPO件数
2023年12月末時点
出所:日本取引所グループHPより名南M&A株式会社が作成
TOKYO PRO Market IPO累積件数
市場別IPO件数
TOKYO PRO Market上場企業の分布
売上高の中心値は20億円(経常利益の中心値は80百万円)ですが、売上高が数億円規模の企業でも上場している企業(※図A)があります。経常黒字の企業ばかりではなく、経常赤字で上場している企業(※図B)もあります。
TOKYO PRO Marketと本則市場との違い
TOKYO PRO Marketは、形式基準(数値基準)がなく、売上や利益の額、株主数、流通時価総額や株価、業況に左右されずに上場することができます。一方で、TOKYO PRO Marketに上場するためには、東京証券取引所が定める実質基準(=上場適格要件)を満たしている必要があります。
項目 | 本則市場 | |
---|---|---|
開示言語 | 英語又は日本語 | 日本語 |
基準 | 形式基準:なし 実質基準:あり |
形式基準:あり 実質基準:あり |
審査主体 | J-Adviser | 主幹事証券会社 各証券取引所 |
上場申請から上場承認までの期間 | 10営業日 | 2,3か月程度 |
上場前の監査期間 | 最近1年間 | 最近2年間 |
内部統制報告書 | 任意 | 必須 |
四半期開示 | 任意 | 必須 |
主な投資家 | プロ投資家 | 一般投資家 |
上場費用及び上場維持費用 | 相対的に安い | 相対的に高い |
出所:日本取引所グループHPより名南M&A株式会社が作成