英数

DCF法
評価対象企業の事業が生み出す期待キャッシュフローを株主資本コストと負債資本コストを加重平均した加重平均資本コスト(WACC)で割り引いて企業価値を算定する方法。
DD(デューデリジェンス)
M&Aや企業再編を行うにあたって、評価対象企業の経営環境、事業内容を収益性やリスクなど複数の観点から詳細に調査し、正確な企業分析を行うための手法。
DDは調査の視点によって、事業デューデリジェンス、財務デューデリジェンス、法務デューデリジェンス、人事デューデリジェンス、などの種類がある。
DES(Debt Equity Swap)
デットエクイティスワップ。
日本においては債務の株式化などと表現される。
債権を現物出資することにより、負債が資本に振り替わり現金が動くことなく自己資本比率が改善する。経営不振や債務超過等に苦しむ企業の再建支援策として用いられる。
EBITDA(Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization)
支払利息、金利、税金、減価償却費を差し引く前の利益を意味する。
EBITDA=経常利益+支払利息+減価償却費
会計基準が異なる国家間の企業や、規模が異なる企業間における収益性の比較に有用である。簡易的にキャシュフローを表す指標としても用いられる。
EBO(Employee Buy-Out)
エンプロイー・バイアウト。従業員買収と訳される。
企業の従業員がその企業の株式を取得する等の手段により、事業や経営権を取得すること。
M&Aの手段の1つとして用いられている。
株式の取得にあたり、金融機関やファンド等の第三者が出資に加わることもある。
EPS(Earnings Per Share)
1株当たり利益と訳される。
1株当たりの当期純利益を表す。
EPS=当期純利益÷発行済み株式数
EV(Enterprise Value)
事業価値、企業価値を意味する。以下の算出式が用いられる。
EV=株式時価総額+有利子負債-現金及び現金同等物
現金同等物とは、容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期投資をいう。例えば、取得日から満期日・償還日までの期間が3か月以内の短期投資である定期預金、コマーシャル・ペーパーなどである。
EV/EBITDA倍率
EV(企業価値)をEBITDAで割り引いた値。
適正倍率については様々な説があるが、業種により異なるのが通常である。
FA(Financial Adviser)
M&Aにおける助言業務を行うアドバイザーのこと。
FAは譲渡企業又は譲受企業どちらか一方につくため、顧客の利益を最大化するように行動する。
IM(Information Memorandum)
M&Aにおいて評価対象企業の、企業概要、事業内容を詳細に記載した資料のことで、企業概要書ともいわれる。
譲受企業はIMに記載された情報を基にM&Aのステップ進めるかを判断します。
IPO(Initial Public Offering)
日本語では「新規公開株」や「新規上場株式」とも表す。未上場企業が新規に株式を証券取引場に上場し、投資家に株式を売り出すことをいう。
企業にとっては上場することにより、広く多額な資金を調達することが可能となり、社会的信用度を高めることができるメリットが考えられる。
LBO(Leveraged buyout)
主として、プライベートエクイティファンドなどが、譲渡企業の資産およびキャッシュフローを担保に資金(負債)を調達し、譲渡企業の資産の売却や事業の改善などを譲渡後に行うことによって、キャッシュフローを増加させることで資金(負債)を返済していくM&A手法である。
MBI(Management Buy In)
企業を譲受けた投資家や投資ファンドが、譲渡企業に外部から経営者を送り込んで立て直しを行わせ、資産及び利益の増加を狙う手法を指す。通常送り込まれた経営者が譲渡企業の株式を取得する。
MBO(Management Buyout)
会社の経営陣が自社の株式を譲り受けたり、あるいは会社の事業部門のトップが当該事業部門の事業譲渡を受けたりすることで、オーナー経営者として独立する行為のこと。
MEBO(Management Employee Buyout)
一般的に、譲渡企業の経営者と従業員が一体となって、金融投資家と共同して譲渡企業株式を譲受する取引をいう。
PBR(Price Book-value Ratio)
の略で株価純資産倍率という。当該企業について株価が会計上の純資産(株主資本)の何倍かを表す指標であり、株価÷1株あたり純資産(BPS)で算出される。
PER(Price Earnings Ratio)
株価収益率。当該企業の株価と企業の収益力を比較することによって株式の投資価値を判断する際に利用される。株価÷1株あたり純利益(EPS)で算出される。
PMI(Post Merger Integration)
M&A成立後において、シナジーを実現し、企業価値を向上させるための統合プロセスのこと。PMIの検討範囲は経営ビジョンや組織文化、風土といった定性的なものから、事業拠点、業務プロセスの統合等といった定量的なものまで企業経営の全領域にわたる。
ROA(Return On Asset)
総資産利益率。企業に投下された総資産が利益獲得のためにどれほど効率的に利用されているかを表す指標であり、利益(営業利益、経常利益、当期純利益等が使われる)÷総資産で算出される。
ROE(Return On Equity)
株主資本利益率。企業の株主資本に対する当期純利益の割合を表す指標であり、当期純利益÷株主資本で算出される。
SPA(Stock Purchase Agreement)
株式譲渡契約書。
SWOT分析
自社の経営戦略を策定するために行う分析手法。
SWOTのSとはStrength(強み)、WとはWeakness(弱み)、OとはOpportunity(機会)、TとはThreat(脅威)を表す。 自社の強み、弱みを分析する内部環境分析と機会、脅威を分析する外部環境分析を行う。

▲ ページトップへ戻る

あ行

アドバイザリー契約
M&A仲介会社と譲渡企業(譲受企業)との間でM&Aに関するアドバイスや実際の手続きの補助を得ることを目的として締結する契約のこと。アド契約ともいう。
一般的には排他的な専任契約の形をとるほかに、業務範囲、秘密保持、報酬、免責等関する事項が記載される。
意向表明書
譲受候補企業が譲渡企業の株主又は譲渡企業へ対し、譲渡企業との企業提携の意思と基本的な条件の意向を伝えるためのものであり、企業提携の形態、譲受希望価格、スケジュール、デューデリジェンスの実施等が内容として記載される。
インカム・アプローチ
対象企業に対して期待される利益、キャッシュフローに着目する企業評価の手法。
DCF法、配当還元法、収益還元法がその例である。
黄金株
拒否権付種類株式
株主総会において議案を否決できる権利を与えられた種類株式。
重要議案を決議する場合にこの種類株式を持つ株主で構成される種類株主総会の決議が必要だと定款に定めることにより、敵対的買収の防衛をすることができる。

▲ ページトップへ戻る

か行

株式価値
企業の価値の内、株主に帰属する部分。
算定方法にはコスト・アプローチ、インカム・アプローチ、マーケット・アプローチ等がある。
M&Aにおいて買収金額の大きな指標となる。
監査法人
他人の求めに応じ報酬を得て、財務書類の監査又は証明を組織的に行うことを目的とし、公認会計士法に基づき公認会計士5名以上が共同して設立する法人のこと。監査法人は主に監査・証明業務を行うが、コンサルティング業務や税務、経理業務なども行う場合がある。
カーブアウト
経営戦略の一環として、当該親会社の事業の一部を切り出し、外部資本を組み合わせた活用をはかることをいう。
企業評価
企業の価値を算定する行為。
絶対的な指標は存在せず、企業の株主、債権者、譲受相手など、評価者の主観により算定方法が異なる。
期待利益から算出するインカム・アプローチ、市場の取引などから算出するマーケット・アプローチ、貸借対照表上の純資産に着目し算出するコスト・アプローチがある。
中小企業のM&Aにおいては、時価純資産+営業権という算定方法が用いられることが多い。
基本合意書(Letter Of Intent、Memorandum Of Understanding)
最終契約締結にいたる前段階で協議される基本的な諸条件を譲渡企業と譲受企業が互いに確認するために締結する契約書。一般的には譲受価額、役員等の処遇などの基本的な条件、デューデリジェンスの期間などに関するスケジュール、独占交渉権、秘密保持義務などの条項が盛り込まれる。
期待収益率
ある資産について将来にわたる運用により獲得することができる平均的な収益率のこと。
許認可
特定の事業を行うにあたって、国、地方自治体、警察署、保健所等の行政機関に対する手続きによって得ることができる許可等(許可、認可、届出、免許、登録など)を表す。
許可は、法令により一般的に禁止されている行為を特定の場合に解除する行為である。
認可は、行政庁が第三者による法律行為を補充することにより、法的効力を完全にすること。
届出は、行政機関に対して一定の事実を通知すること。
グリーンメール
高値で買い取らせることを目的に、特定企業の株式を買い集める敵対的買収行為の事。
このような敵対的買収を行う者をグリーンメーラーという。
クロスボーダーM&A
国際間での企業の合併や買収取引のことであり、M&Aの当事者のうち、譲渡企業又は譲受企業のいずれかが海外企業である場合をいう。
経営権
法的に定義されているわけではないが、一般的には、従業員への指揮権や財務・人事の管理・決定権を表す。
株式会社においては、株式の過半数を有する=経営権を所持するとみなされる。
株式の譲渡に伴う議決権の移行により、経営権も移行する。
現在価値
異なる時点での貨幣価値を比較可能にするために、各時点での貨幣価値を現時点で評価した際の価値。
例えば、年率5%で資産が運用される場合(リスクは考慮しない)、2018年に100万円を投資すると、5年後の2023年には127.63万円になる。
つまり、5年後の127. 63万円は現在の100万円と同価値である。
現在価値は、将来の貨幣価値を割引率で割り戻すことで求められる。
コア事業
企業が手掛ける事業の内、その中核となるもの。中核事業ともいう。
企業のノウハウが蓄積されていたり、市場において競争力があるものがコア事業にあたる場合が多い。
コーポレートガバナンス
ステークホルダーによって企業活動を統制・監視し、公平・健全な経営を行うための仕組み。
日本語では企業統治と訳される。
企業による情報開示、内部統制、外部・内部監査等を指すことが多い。
コスト・アプローチ
対象企業の貸借対照表上の純資産に着目するバリュエーション手法。
簿価純資産法、時価純資産法がその例である。

▲ ページトップへ戻る

さ行

最終契約
M&Aに関する最終的な合意のこと。中堅中小企業のM&A実務においては、最終契約書の締結が最終契約となる。最終契約書においては、買収対象から買収価格、買収の合意を行うといった基本的な合意に加え、個別の案件に応じて、様々な条項や買収に付随する取り決めを行う。
財務デューデリジェンス
資産の実在性、資産の劣化、不良資産の存在、負債の過少計上、簿外債務の発見等、譲渡企業の価値判断をするため、企業が作成した財務諸表の適正性を検証すること。
事業譲渡
対象会社の事業の一部または全部を譲渡すること。
複数の事業を行っている会社が特定の事業だけ譲渡したい場合や、オーナーが法人格のみを残したい場合などに選択される手法である。
時価純資産
企業の資産、負債を時価に換算し、その差が時価純資産となる。
時価純資産=時価で評価した資産の価値-時価で評価した負債の価値
時価総額
証券、株式市場等、対象とする市場によって定義は多少異なるが、ここでは企業の帳簿に記載されている資産の時価総額(=時価総資産)のことをいう。
帳簿に計上されている土地や、有価証券、棚卸資産等を時価評価した総額を時価総額という。
時価に換算することによって、時価純資産も同時に算出される。
また、株価に発行済み株式数を掛けたものが株式時価総額である。
自己株式
発行済みの自社の株式を、その企業自身が取得したもの。
金庫株とも呼ばれる。
シナジー
事業提携や合併、買収により生まれる相乗効果(シナジー効果)を指す。
水平統合によるスケールメリットや垂直統合による効率化等が挙げられる。
焦土作戦
敵対的な企業買収に対する対抗策。
企業価値を下げることにより、買収意欲を削ぐ手法。
企業価値を下げる例として、優良資産や収益性の高い事業を手放したり、負債を増価させることが挙げられる。
ショートリスト
ロングリストを一定条件等で絞り込んだものをいい、一般的には数社~10数社程度となる。
親族外承継
子息や配偶者等の血縁、親族関係のある者以外が後継者となる場合の事業承継のこと。かつての日本は親族内承継が主流であったが、血縁者、親族関係者が家業を継ぎたがらないケースが多くなり、親族外承継を目指すケースが増加している。
親族内承継
子息や配偶者等の血縁、親族関係のある者が後継者となる場合の事業承継のこと。
ステークホルダー
企業を取り巻く利害関係者のこと。
株主、経営者、従業員、債権者、取引先、顧客、金融機関に加え、地域社会や行政機関があげられる。似た言葉にストックホルダーがあるが、こちらは株主のみを表す。
成功報酬
譲渡、または買収の依頼を達成した際にM&A仲介会社へ支払う報酬のこと。
中堅中小企業のM&Aにおいては、「レーマン方式」によって算出されるケースが一般的

▲ ページトップへ戻る

た行

着手金
M&A仲介会社に譲渡または譲受の依頼を行う際に支払う初期費用のこと。着手金の有無、金額は各社異なるが、一般的には案件の成約に至らなくても返金されない。
チェンジオブコントロール条項(COC条項)
M&A等を理由として、契約の相手方当事者に経営権の移転が生じた場合、契約内容に何らかの制限がかかったり、契約の解除事由となる条項のこと。
中間報酬
M&A当事者同士が基本合意など、ある程度のステップに達したタイミングでM&A仲介会社に支払う費用のこと。
中間報酬の有無、金額は各社異なるが、一般的には案件の成約に至らなくても返金されない。
中小企業投資育成株式会社
中小企業投資育成株式会社法に基づき設立された特殊会社であり、東京中小企業投資育成と大阪中小企業投資育成、名古屋中小企業投資育成がある。中小企業の増資新株や社債を引き受けることによって、中小企業の自己資本の充実を図ることを目的としている。
定款
会社の根本的な事項を定めたもの。
記載事項は、絶対的記載事項、相対的記載事項、任意的記載事項の3つがある。
絶対的記載事項は、定款に必ず記載しなければならない事項であり、欠けている場合は定款が無効となる。目的、商号、本店の所在地等が該当する。
相対的記載事項は、記載しなくても定款の効力には影響はないが、定款に定めない限りその事項の効力が発生しないものである。監査役等の機関設計や譲渡制限株式についての売渡請求の旨等が該当する。
任意的記載事項は、記載をしなくても定款の効力に影響せず、また、記載しなくてもその事項の効力が無効とならない事項である。株主総会の招集時期や公告方法等が該当する。
敵対的買収
対象企業の経営陣の同意を得ず、買収を仕掛けること。
対象企業の経営権を取得するために、市場での株式の買い集めやTOBを行う。
独占交渉権
M&Aの譲渡企業が1社の譲受候補企業のみに与える独占的な交渉権のこと。
中堅中小企業のM&A実務においては基本合意時に付与されることが一般的である。
トップ面談
譲渡企業と譲受候補企業双方の経営者(トップ)が面談を実施すること。経営者の価値観や経営理念等、書類では判断できない部分を理解する目的で実施される。

▲ ページトップへ戻る

な行

入札方式
M&Aの進行方法の一つ。譲渡企業に対して複数の譲受候補企業が入札によってもっともよい条件を提示した会社を最終的な譲受企業とする方法。中小企業のM&A実務においては、譲受金額の他に、スキーム、経営方針なども検討対象となるため、必ずしも最高価額を提示した会社が落札者になるとは限らない。
ネームクリア
秘密保持契約を締結した後、譲受候補企業に対して譲渡企業の社名等情報を開示すること。
のれん代
営業権。
企業が持つブランドやノウハウ等の無形固定資産。
これらの無形固定資産を保有することにより、将来収益力が高くなる。
日本の会計基準では、20年以内に償却することが定められている。
企業を買収する場合、その買収価格と対象企業の時価純資産額の差額がのれんとなる。
ノンネーム
譲渡企業の会社名、所在地等を明かさない匿名ベースで、その概要を用紙1枚に要約したものをいう。譲受候補企業に特定されないことが重要であるため、業種、規模等ポイントを絞って記載する。

▲ ページトップへ戻る

は行

秘密保持契約(Non Disclosure Agreement )
契約の当事者間で定義された秘密情報を守秘することを定めた契約書。M&Aにおいては、譲渡企業の利益のため、譲受候補企業が秘密情報を第三者へ漏らさないよう秘密保持契約を交わす。
表明保証
譲渡企業(譲受候補企業)が譲受候補企業(譲渡企業)に対して事業状況、財務や法務状況等に関する事項が真実かつ正確であることを表明し、その内容を保証すること。
プライベートエクイティファンド
未公開株式に対して、投資を行ファンドのこと。成長見込みのある企業の株式を長期的に保有し、その後IPOや第三者への売却を通じて利益を得ることを目的としている。
法務デューデリジェンス
M&Aを行うに際して、評価対象企業の株式、親・関連会社、取引基本契約、法令遵守、紛争、訴訟の分野において、重大な法的問題の有無を確認するための法務調査。

▲ ページトップへ戻る

ま行

マーケット・アプローチ
過去事例や市場における価値評価に着目するバリュエーション手法。
類似会社比準法、類似業種比準法、取引事例法がその例である。

▲ ページトップへ戻る

やらわ

利益相反取引
会社が取締役の債務を連帯保証する場合や、取締役が自己または第三者のために会社と取引をする場合など、取締役と会社との利害が相反する取引を利益相反取引という。中堅中小企業のM&A実務においてはMBOの際にこの問題が表面化することが多い。
類似会社比準法
類似業種比準法ともいう。
株式に市場価格が存在しない非上場会社を評価する際に用いる手法。
まず、評価対象企業と類似する上場会社や、それらの平均の株価を算出する。
次に、株価の財務数値に対する倍率を計算する。
そして評価対象企業の対応する財務数値にその指標の倍率を乗じることにより、評価対象企業の価値を算定する方法。
対象企業の株価=(類似上場会社の株価/類似上場会社の財務指標)×対象企業の財務指標
レーマン方式
M&A仲介会社において一般的に使われているM&A取引における成功報酬の体系のことであり、取引金額(移動総資産+営業権など)に応じて報酬料率が逓減する仕組み
ロングリスト
M&Aを検討している譲渡企業の譲受候補企業をリストアップしたもの。一般的にはM&Aアドバイザーがロングリストを作成し、依頼主と打ち合わせを行い、提案先の優先順位を。決める

▲ ページトップへ戻る